第7週 文化とデザインのみらい
黒川雅之 黒川雅之建築設計事務所/代表
愛知県名古屋市生まれの建築家・プロダクトデザイナー(金沢美術工芸大学博士)。
日本建築学会会員。
日本建築家協会会員。
株式会社黒川雅之建築設計事務所主宰。
株式会社デザイントープ主宰。
学んだこと
挑発と抑制
一、デザインと建築について
・生命とは何?美とは何?
・椅子も建築、論文も建築
・空間との関係
モノの形。周りの空間がある。空気を感じる。
モノに対して敏感
・モノと空間の両面性
空間の中でモノを使わない状態と働く状態を考える。
・モノは何?
消費者は何を求める。消費者の幸せは何?
・何を作りたい、意味は何?
仮説、研究調査、発想、人の本質、演劇法
二、事例紹介
・地域ではなく、中国全土、世界ための建築
・人間の根源である「BODY&SOAUL」がテーマになる。
・「芸術+スポーツ+野菜工場+宿泊施設」=「観光施設」となる。
・数学の仕方のようなでデザインする。
・SEA HOUSE:その土地の持つ文化を継承する。
UERNACULAR+原風景:ガラスで空を見る。風水を考える。
庭は部屋の延長。空間のバランスを探す。
天地人の思想を継承する。
命を育む大地。
・TIANJIN VILLA:「中国文化への恋文」建築
東西の文化を衝突させる。
過去と現在の対立
・八卦と建築:
発掘した建築と実像と虚像の二重性。対立の共存。
・CYBER STUDIO
創造的な空間を作る 自由と挑発
場の差異化と物の群れの余白
三、文化とデザイン
・過去と未来 記憶と欲望
伝統的な意識と経験
・地理の変化、文化の違い
西も東も生と死の二律背反の文化。
知の文化(宗教)と美の文化(混沌)
・人は自然の一部、自然は人の一部。
1.相対論(野生) 絶対論
2.混沌(美) 知
3.自然 人間(神)
4.瞑想 対話
・挑発と抑制 逆説(生命の思想)
伝達と主張 秩序(神の思想=近代思想)
四、挑発と抑制
挑発:相手の創造力を刺激 挑発する
抑制:・少ない言葉で伝える 詩の創作のように
・できる限りデザインしない 原風景を探す
・余白を残る
考えたこと
黒川雅之さんの講義からたくさんインスピレーションを受けりました。デザインの仕方を超えてデザインの思想を紹介しました。文化の違いに基づいて東西の思想衝突を示しました。文化は建築とモノのデザインに顕著な影響を与えると言いました。
「挑発と抑制」というデザインの思想を学びました。デザインはモノの感情表現をコントロールすることと考えます。私にとって「抑制」の一つ「余白を残る」という仕方は自分のデザインには啓発されました。「余白」を通じて無限の境地を表して「空間」になります。見えない空間も気があります。だから、禅を表す水墨画で余白は最も重要です。感性的な側からデザインを工夫するのは余白を検討すると思います。
もう一つ、「空間」について人とモノの関係を考えます。黒川雅之さんの「八つの日本の美意識」で微・並・気・間・秘・素・仮・破という8つの美意識を詳説します。建築は「部屋」という区切られた概念はない。黒川雅之さんの事例と通りすべてが「間」であり、ウチとソトも曖昧な融通無碍な空間なのです。
この授業を通じて黒川雅之さんのデザイン思想を学びました。デザインの本質について考えます。
ありがとうございます。